「VPNを入れれば安心」。そう思ってアプリを探した先に、むしろ危険が待っている——。そんな逆転が現実に起きていると、Googleが世界中の利用者に向けて注意を呼びかけました。編集部は、このニュースを“他人事ではない”と受け止めています。

Googleの警告によると、正規のVPNサービスになりすました偽アプリが、さまざまな場所で出回っているとのことです。見た目はふつうのVPNアプリ。けれど中身には、情報を抜き取るための仕組み(マルウェア)が仕込まれている、というものです。

本来プライバシーを守るはずのVPNが、入り口になってしまう。ここに今回の問題の“皮肉”があります。

偽VPNアプリは何を狙っているのか

報告されている偽アプリの一部は、インストールされると裏でこっそり動き、利用者の情報を集めようとします。狙われるのは、閲覧履歴やメッセージ、銀行のログイン情報、さらには暗号資産(仮想通貨)の財布に関する情報など、生活やお金に直結するものです。

POINT
  • 情報を抜き取る「インフォスティーラー」型
  • 端末を遠隔操作される「リモートアクセス型」
  • 銀行アプリを狙う「バンキング型」

怖いのは、これらが「VPNアプリ」という“安心して入れてしまいやすい顔”をしている点です。セキュリティのために入れたアプリが、逆に最も危ない穴になってしまう。だからこそ注意が必要だと編集部は考えます。

なぜ今、増えているのか

背景には、VPNを使う人がここ最近急に増えたことがあります。各国で年齢確認やアクセス制限のルールが広がり、それを避けるためにVPNを探す人が世界的に増えました。利用者が増えれば、それを狙う側も集まる——残念ながら、これはネットの世界で繰り返されてきた構図です。

「みんなが使い始めたから安心」ではなく、「みんなが使い始めたからこそ偽物も増える」。編集部は、ここを冷静に見ておきたいと思います。

個人ができる、地味だけど効く対策

特別な知識がなくてもできることがあります。むしろ“基本”こそが効きます。

  1. 公式ストアからだけ入れる。検索結果の上位やSNS広告のリンクから直接ダウンロードしない。
  2. アプリが求める権限を見る。VPNなのに連絡先やメッセージへのアクセスを求めてきたら、いったん立ち止まる。
  3. 提供元(開発元)の名前を確認する。有名サービスの名前を少しだけもじった偽物が多いので、スペルや表記をよく見る。
  4. レビューが極端に少ない・不自然に高評価ばかりのアプリは避ける。
「無料で全部入り」をうたうVPNほど、何かで“元を取ろう”としている可能性があります。料金の仕組みがはっきりしているかも、見極めの一つです。

あわせて、ログイン情報を一つに頼りきらない工夫も有効です。万一どこかで情報が漏れても被害を抑えやすくなります。具体的な方法は二段階認証のしくみパスワード管理の基本でも触れていますので、あわせて読んでみてください。

編集部の意見

VPNそのものは、正しく選べば今もプライバシーを守る有効な手段です。今回のニュースは「VPNが危ない」という話ではなく、「VPNを装った偽物が危ない」という話だと、編集部は受け止めています。

大切なのは、“何を入れるか”を自分で確かめる一手間です。安心を買うつもりのアプリが、いちばんの弱点にならないように。少し面倒でも、入れる前の数十秒の確認が、いちばんの防御になります。どのVPNを選ぶか迷ったら、VPN選びのポイントも参考にしてみてください。

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