自宅のWi-Fiルーター——いつ買ったか、最後に設定を触ったのはいつか、すぐに答えられる方はどれくらいいるでしょうか。編集部の何人かも「たぶん5年前くらい?」と口ごもりました。2026年7月に入って、そんな“置きっぱなしの古い機器”の弱点が実際に悪用されている、という報告が海外から相次いでいます。今日は少し身近な、自宅のネット機器の話をさせてください。

きっかけは、すでにメーカーのサポートが終わった古いルーターに見つかった弱点が、実際に攻撃者に使われている、という指摘でした。あわせて、企業向けのVPN機器でも「パスワードなしで入り込めてしまう」たぐいの弱点が報告されています。共通しているのは、どちらも“外とつながる入口”を守る機器なのに、その入口自体が破られてしまう、という点です。

「サポート終了(EOL)」とは、メーカーがその製品向けの更新プログラムを出さなくなること。新しい弱点が見つかっても直す部品(アップデート)が配られないため、穴が開いたまま使い続けることになってしまいます。

なぜ「古いルーターの放置」が危ないの?

ルーターは、家じゅうのスマホ・パソコン・テレビ・見守りカメラなどをインターネットにつなぐ“玄関”のような機器です。ここが乗っ取られると、通信をのぞき見されたり、偽のサイトへこっそり誘導されたり、家庭内の他の機器まで踏み台にされたりする可能性があります。しかもルーターは電源を入れっぱなしで24時間動いているので、攻撃者からするとねらい目なのです。

POINT
  • サポートが終わった機器は、新しい弱点が見つかっても修正が配られず、穴が開いたままになりやすい
  • 初期設定のパスワードのまま使っていると、外から簡単に管理画面に入られてしまうことがある
  • ルーターが乗っ取られると、家の中のカメラやスマート家電など“他の機器”まで危険にさらされる

編集部の意見:VPNは大切、でも「土台」の点検も忘れずに

ふだん編集部はVPNの便利さや選び方をお伝えしていますが、今回はあえて“土台”の話をしたいと思いました。どんなに良いVPNを入れても、その通信が通る自宅ルーターに穴が開いていれば、家全体の安全は揺らいでしまうからです。VPNは「通信の中身を守る鍵」、ルーターやその更新は「家そのものの戸締まり」——両方そろって初めて安心できる、というのが私たちの考えです。

とはいえ「じゃあ全部買い替えろ」と言いたいわけではありません。まずは自分の機器がまだメーカーのサポート内かを確かめ、更新(ファームウェア)を当てるだけでも、ふさげる穴はかなりあります。機器の更新の考え方はVPNアプリの更新はなぜ大切?安全に使い続けるコツで、ルーター全体にVPNを効かせる方法はルーターにVPNを設定して家じゅうを守る手順でも触れているので、あわせてどうぞ。カメラなどのスマート家電が気になる方は見守りカメラ・スマート家電の安全設定も参考になります。

今日からできる、自宅ルーターの見直しポイント

  1. ルーターのメーカー・型番を確認し、まだサポート(更新提供)が続いているかを公式サイトで調べる。
  2. 管理画面にログインし、ファームウェアの更新があれば当てる。自動更新の設定があればオンにする。
  3. 管理画面のパスワードが初期設定のままなら、必ず自分だけのものに変える。
  4. 何年も前に買ってサポートが切れている機器は、買い替えも前向きに検討する。
  5. 使っていない外部からのアクセス機能(リモート管理など)はオフにしておく。

難しく聞こえるかもしれませんが、やることは「型番を調べる」「更新を当てる」「パスワードを変える」の3つが中心です。休みの日の10分だけ、家の“ネットの玄関”を点検してみる——それだけで、置きっぱなしのリスクはぐっと減らせます。今日はそんな小さな戸締まりのおすすめでした。

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